目線の奥に何が見えるだろう
ただ何をとらえるでもなく、
空間にある無意識を越えるでもない眼差し
あるいは
動きのない空間を飛ぶ人魂を追う眼差し
目線の奥に見えそうな異空間
ときは焦りを誘い、
人のこころを奪う
動きの速くなった時代
誰もが呆然と無にふけようとしても、
目の前に現れる人々の姿は早く移動する
ふと
絶えず動きを追う自分に気がつく
ある県知事も、
また、ある議員さんも
目の中で追う標的は同じであった
おんな≠ナある
政治がおとこのものでなくなった、
そう思うのである
目線の奥にある扉を
わたしが開いてあげましょう
あなたたちの
欲望の果てに見えてくる
年老いた社会の果てが、
自ら過去を捨てきった
あなたたちの
忌まわしき関係だと
わたしは思う
ときは焦りを誘う
そして、こころは枯れてしまう
扉の向こうにあるあなたたちのこころを
無碍の空間に開きたい。

